８つ上の姉貴の影響でガキの頃から水泳をしていた。オリンピックに出たくて、スゲー練習したけど、高校の時に自分の限界を知った。
水泳で大学に推薦される事もなく、水泳にかけた青春は終った。無駄にムキムキは身体だけが残った。
大学にも行かず、フリーターをしている俺に姉貴が「お願いがあるんだけど…」と。
姉貴は出版社で働いていて、某雑誌で男性ヌードの特集があり、そのモデルになって欲しいと。
もちろん断った。でも、マジで頼まれ。パンツ履いたヌードと言われ。
水泳の時にはパンツ１丁な訳だし。顔も写らないというし。それなら引き受けようかと。
撮影スタジオに行く。本格的な撮影だ。
女性向きの男性ヌードという事でカメラマンも女性、カメラウーマン。ちょっと恥ずかしい。
カメラウーマンさんが、凄く褒めてくれて。なんかイイ気分。フラッシュを浴びて褒められると、催眠術に掛かったみたいになって。気が付いたら全裸になっていた。
俺、実はホーケー。仮性なんだけど、常時皮かむり。学生の時に友達と比べっこしたけど、かなりチンコ小さめ。凄いコンプレックス。
この雑誌は普通の雑誌。チンコを写す訳ではない。必死で隠した。カメラウーマンさんもスタッフさんもチンコを見たい訳ではないようで。
元々小さいチンコなので片手でも隠せて。なんとか見られずに撮影終了。

写真を見せてもらった。自分で言うのもなんだが、スゲーいい感じ。
ちょっと感動してたら、カメラウーマンさんと姉貴に「もっと本格的に撮らない？」と。
カメラウーマンさんは俺が元水泳選手だと知っていて、海に行って撮影したいと。
まだ催眠術から覚めていない俺は「いいですよ。ぜひお願いします」と言っていた。

撮影日、快晴。○○海岸に行った。
まだまだ海水浴シーズンには早く誰もいない海だった。車の中で服を脱いでガウンを着て、その上からダウンジャケットを着て、撮影ポイントまで移動。

「じゃ始めようか」とカメラウーマンさんが言うと俺の周りをスタッフの女性達が取り囲み、ダウンジャケットとガウンを剥ぎ取って行った。
突然の事でチンコを隠す暇もなく、全てを晒してしまった。
無駄に筋肉のついたナイスバディにちょこんと付いたホーケーチンコ。カメラウーマンさんも一瞬「えっ？」って顔をした。

そこにいた者全てに見られてしまったのだが、手で隠した。完全に手遅れだけど…。
とにかく撮影スタート。裏ルートで販売される写真集ではないので、とにかくチンコが写る事は厳禁。
全身が写る時には手や足で隠すのだが、パーツのアップの時には手で隠すのをやめてと言われて。でも、恥ずかしい。
そんな態度を見ていた姉貴が「ちょっといい加減にしなさいよ！」と怒鳴ってきた。
ここまで来て、まだウジウジしている俺を叱る。そういうおもいっきりがない所が水泳でもなんでも成し遂げられない原因だと。
そこまで言われると、さすがに腹が立ち「やればいいんだろ、やれば！」
絶対に見せたくない部分を見せてしまうと、気分的にスゲー楽になるもんで。
おらおら見ろ！見ろ！ホーケーチンコのお通りだ～って感じで弾けまくった。
カメラウーマンさんのリクエストで飛んだり側転したり走ったり、海に入ってみたり。
春先の海って冷たいんです。冷水。チクチク痛い。
そのチクチク感にチンコが刺激を受け、起立してしまった。
小さい時だけではなく、大きい状態も見せてやるぜ！と
そんなの関係ねーって感じで起立したまま撮影続行。

起立した所で、たいした事ないんですけど…。起立しても頭が少し顔を出すだけなんですけど…。
でも、もう何にも恥ずかしくない。自分が地上最強の男になったような気分だった。
見たければ見ろ！
これが俺の全てだ！
写真チェック。チンコもバッチリ撮影されてた。なんなら世界中の人にもチンコ見せてもいい！くらいの気持ちだった。

撮影終了。バスタオルを渡され濡れた身体を拭く。ガウンを渡さたけど、裸のままいたくて。裸のままで車まで歩いてやった。
姉貴に「ありがとう。お疲れ様」と言われた。
姉貴の前で仁王立ちしてやった。
「ちょっといつまで小さいの出してるのよ。早く隠してよ、バカ」と言われ、現実に戻った。
雑誌に載ったヌード見たけど、あんなに撮影したのに２枚だけ。しかも、スタジオ撮影のヤツだった。
海の撮影は何だったんだ？（完）

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